カレログ騒動で考えたライフログのこと
というわけで、ふとカレログからライフログについて思ったことをつらつらと書いてみます。
用語説明
カレログ
家族やパートナーが現在どこにいるかを把握するスマートフォンのGPS機能を用いた位置情報通知サービスです。
あらかじめ彼氏や家族の持つAndroid携帯電話に、カレログアプリをインストールしておけば、彼氏の現在のGPS位置情報を常にチェックすることが可能です。
http://karelog.jp/
ライフログ
ライフログとは、人間の生活を長期間に渡りデジタルデータとして記録すること、またその記録自体を指す。
近年、ライフログという言葉が広く社会的に認知されつつあり、例えばブログのような日記の類もライフログと呼ばれることがある。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%AD%E3%82%B0
何が問題なんだろ?
今回、騒動になった理由は、
「本人の同意なしにライフログを監視目的に使おうとしたこと(そういうアプリと見られたこと)」
※さらにネットの特性を加えると、彼=男性を監視するということを目的としたことも騒動の要因でしょう。
ただ、ライフログの取得対象が「子供」や「自分」であれば今までにもアプリはありましたし、騒動になるどころか人の目に触れたかも微妙です。
しかし、本当に「自分の」ライフログだけの公開なら問題ないのでしょうか?
ライフログの公開範囲に関する考え方の違い
この騒動が話題になるのは、
今のネットにおける「情報公開に関する考え方の違い」というのが根底にあるのかもしれません。
FacebookやTwitterを見ていると分かりますが、自身の情報をネットに公開することに対しての考え方は人それぞれです。
何でもオープンの人もいれば、ネットは利用するものの情報が流れることに過敏な人もいます。
考え方が別々だとしても、今の色々なサービスが成り立っているのは、
「自分の情報を公開するのは自分が決めるのだから問題ない」
これが根底にあるのだと思います。
しかし、自分のライフログを公開するというのは、場合によっては自分と関係する人のライフログも公開することになります。
ライフログの「公開範囲」を選べても、誰かが自分と違う考え方だったら、自分の情報は広まってしまうのです。
そして、人の情報公開に対する考えは、非常に細かいです。
人と人の繋がりを考慮して、教える情報を変えようとするからです。
結局、カレログがなくてもカレログができるような世界になりつつあるのではないかなと思っています。
今後のライフログ
ライフログは、昔からずっとプライバシーの問題から利用用途が広まろうとしては、止められてを繰り返しています。
そして、時代が流れ利用するユーザの考え方が少しずつ変化しながら、広まり続けています。
今は「自分が発信した情報であれば問題ない」という名のもとに様々なログが集まってきています。
今後は、そのログをその本人の許可の下、利用したシステムが色々できてくるでしょう。
※本人が理解して許可しているかどうかは別問題。
そして、また何かしらライフログを扱おうとして問題になるでしょう。
けれども、また時代がたつのを待ち、そして広がっていくんだと思います。
何しろライフログがあれば「便利」で「楽しい」ことができるわけですから。
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